公益社団法人日本食品衛生協会
ワークプレイス構築
プロジェクトマネジメント / 設計・デザイン / 施工
WORK PLACE
1704.5㎡ / 515坪
「これまで」から「これから」へ、歴史と時代をつなぐワークプレイス
公益社団法人日本食品衛生協会様の本社移転に伴い、ワークプレイス構築を担当。ワークショップでの要件整理からスタートし、「これまで」から「これから」へつなぐ、企業アイデンティティを纏ったワークプレイスを追求しました。社員の満足度と生産性の向上、協会への帰属意識醸成を目指しました。
CONCEPT
本社移転に伴い、歴史とアイデンティティを振り返り、未来に向けた一歩を踏み出すお客様。協会が衛る“衛生=清潔感”から想起される滑らかな物理形状にヒントを得て、デザインコンセプトを「SMOOTH」と策定。"これまで"から"これから"への円滑な変革を象徴し、円満なコミュニケーションを生み出す清潔感を備えたワークプレイスを構築しました。移転先は、協会が新たに所有する自社ビルであり、一部のフロアは関連会社が利用しています。時代に合わせた働き方や効率的なオフィス運用の導入により、社員満足度と生産性の向上を目指し、帰属意識の醸成を実現させました。
PLANING
階段、エレベーター、給排水設備など、フロア間を跨ぐ機能が建物の片方に寄っている「片寄コア」という構造の特徴を活かし、ワークプレイスフロアは、奥に静謐なエリア、手前には明るく賑やかなエリアを設けました。壁量を最小限に抑え、ガラスにより視覚を連続させながら音環境をコントロールすることで、集中とコミュニケーションが共存した上で一体感のある空間を構成しています。
DESIGN
エントランスは、旧社屋の看板や、歴史を動画で伝えるデジタルサイネージを用いて、「これまで」を伝える歴史的な空間。ワークプレイスフロアは、「これから」を感じる未来志向の空間とし、エントランスからワークプレイスフロアまでの空間体験を通して、企業アイデンティティを発信しています。SMOOTHな仕上げや形状を用いたほか、経年美化する素材を取り入れることで”継承”の表現も加味しています。使い続ける中で徐々に目に留まる、細かなディテールの積み重ねにより、コンセプトを静かに物語る空間にしました。
ビルエントランス。協会の歴史を物語る「これまで」の序章として、以前の社屋看板を掲示するアールコーブを計画。
1階アプローチには、デジタルサイネージを配置。年表を用いて日本食品衛生協会の歴史を振り返ることができます。
ワークプレイスフロアへ導くエレベーター
エレベーターを降りると、ホールからガラス越しに「これから」のワークプレイスを伺えます。
ワークプレイスに足を踏み入れると、カウンターを中心に、賑やかで活気ある空間が広がります。
ワークスペースは、サーカディアンリズムを導入した照明計画とすることで、人間らしく働くための環境を構築しています。
仕事内容や気分に応じて、柔軟に場所や時間を選びながら楽しく働くことができます。
チームデスクエリア。空間は全てを新しいものだけで構成するのではなく、天井や柱に古いコンクリート風の塗装など経年変化の美しさを纏った素材を用いることで、”継承”を豊かに表現しました。
理事長室兼8名会議室。曲線の天井の折り上げやガラスサッシが、全体のデザインコンセプトを汲み、やわらかで親しみ深いコミュニケーション空間をつくります。
女子トイレは機能の向上だけでなく、社員やゲストが気分を切り替え、安らぐことのできる空間としました。
男子トイレもコンセプトに合わせ、落ち着きのあるタイルカラーでシックな空間に演出しています。
LAUNCH
課題解決はもとより、お客様の企業アイデンティティを凝縮した空間を構築し、移転・オフィス構築ならではの目的を達成できたと感じています。完工後はお客様から満足の声もいただき、新しい場所で築く未来へ、期待が高まります。
PROJECT FLOW
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要件整理
ワークショップを通して、働き方やオフィス運用に関する既存課題および潜在的なニーズを探索。社員の満足度と生産性向上、協会への帰属意識醸成を目的に、書類の電子化や多様なワークシーンを実現するべく、クライアントの持続的成長を促進する場の構築を目指しました。
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概念設計
歴史とアイデンティティを振り返り未来に向けた一歩を踏み出す姿勢から、「これまで」から「これから」へのつながりを象徴とし、円満なコミュニケーションと清潔感を表すコンセプトとして「SMOOTH」を策定。働き方からオフィス運用まで一貫したデザインでコンセプトの具現化を目指しました。
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基本計画
ビル構造の特徴を活かし、各階をゾーニング。1階から8階までの空間に統一感と個性を持たせつつ、機能性や効率性を重視したデザインを追求しました。
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実施設計
1階の動画ディスプレイや8階のスケルトン天井など、印象に残るデザイン要素と、落ち着いた色調や上質な素材、ディテールにこだわることで、洗練された空間を計画しました。
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コスト調整
プロジェクトの初期段階からデザイン提示まで、クライアントの予算に合わせ、コスト管理を徹底。施工内容の抜け漏れ防止や費用対効果を意識し、コストの最適化を図りました。
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環境構築
設計と施工部隊の密接な連携により、シンボリックで開放的な意匠性を実現しました。特に8F天井高の引き上げは、構造躯体の調査や設備変更、現場調整を繰り返し行い実現しています。施主様および各関係企業との定例会議を通して、確実かつ適切な施工に向けた進捗管理を詳細に行いました。
PROJECT DATA
Client: 公益社団法人 日本食品衛生協会
Project: (公社)日本食品衛生協会 様 及び各社様 / 食品衛生センター・ワークプレイス移転PJ
Business: ワークプレイス構築
Role: プロジェクトマネジメント / 設計・デザイン / 施工
Completion Date: 2024.1
Size: 1704.5㎡ / 515坪
Location: 東京都台東区
Category: 食品関係事業者への食品衛生管理の講習会・指導等、消費者への食品衛生知識の向上等、出版事業、共済事業、食品衛生研究等
CREDIT
- プロジェクトマネジメント
株式会社フロンティアコンサルティング
- 設計・デザイン
株式会社フロンティアコンサルティング
- 施工
株式会社フロンティアコンサルティング
- 撮影
堀哲平
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