V I E W

栗田工業株式会社

ワークプレイス構築

プロジェクトマネジメント / 設計・デザイン / 施工

WORK PLACE

2,550㎡ / 770坪

多様な働き方を支え、交流と帰属意識を高めるABWオフィス

水処理に関する幅広い製品、技術、サービスの提供を通じ、水と環境に関する課題解決に取り組む、栗田工業株式会社様の本社オフィス構築を担当しました。仕事の目的・内容に合わせて選択できる5つのエリアを設け、ABWを導入。部署間の交流や帰属意識の醸成と、多様な働き方を支えるオフィス空間をデザインしました。

CONCEPT

「従業員同士のリアルなコミュニケーションの創出」、「信頼感や一体感を醸成する場の構築」、「業務の目的や特性に応じて働く場を選択できる環境を整える」の3つをプロジェクトの目的に、各エリアの機能や実現したいコミュニケーションを明確に定義し、それに合った空間のデザインを追及していくことで、多様な働き方と目的を最大限実現できるオフィス環境を目指しました。

PLANNING

栗田工業ならではのABWを実現するため、5つのエリアを設定。各エリアごとに定義したワークシーンから、配置・近接関係の整理と什器の選定を行い、目的にそった働き方が実現できるように計画。壁や間仕切りは最小限に抑えることで、見通しのきくオープンな空間とし、社員同士の交流が自然と生まれるオフィスを目指しました。また、フロア中央のイノベーションエリアは、落ち着いたトーンの照明や、グリーンをつかった演出により、リラックスかつカジュアルなコミュニケーションを促進し、部門を超えた新しい出会いを育む場としました。

DESIGN

エリアごとに異なる“目的”を視覚的に伝えるためにテーマカラーを設定し、デザインやグラフィックを用いて、その違いを表現しました。開放感のなかで、単調さを排除しつつも連続性を維持し、デザインと機能の調和を実現しています。また、栗田工業らしさを表現する自然環境や水を想起させるデザインを随所に取り入れることで、企業理念やアイデンティティを空間全体で体現しています。

2名から4名で行う打合せや、共同作業を行うShare seatエリア。カジュアルな交流や偶発的な会話を通じて、従業員同士のつながりを深めます。

 

Discussionエリアは、チームや複数のメンバーが集まり、ブレインストーミングなどを通じてアイデアを共有する場となっています。

 

個人業務を主体としたSolo workエリアでは、従業員が資料作成やデータ整理などに集中しながら、必要に応じて周囲との相談や業務確認が行えます。

 

自然素材によってリラックス空間が広がるInnovationエリアでは、従業員同士が自由に交流し、コミュニケーションによって新たな発想やアイデアが生まれます。

 

会議室のガラス面には、水の流れをイメージしたオリジナルのグラフィックシートを施しました。

 

8階のInnovationエリアに設置したビジョンウォールには、お客様のロゴと共に、多言語で表記された「水」を記載。世界中に広がるお客様のネットワークを視覚的に伝えます。

 

ガラス作家の手によって丁寧に形作られた水滴のモチーフが、お客様の誠実で真摯な姿勢を表現しています。

ガラス作家の手によって丁寧に形作られた水滴のモチーフが、お客様の誠実で真摯な姿勢を表現しています。

9階のInnovationエリアに設置されたビジョンウォールには企業理念を掲示。

水と環境に関わるお客様の事業を反映し、オフィス内の各所に植栽などの自然素材を配置しました。

LAUNCH

ワークシーンの定義に始まり、プロジェクトの初期段階からお客様と十分な議論を重ねてきました。その結果、プロジェクトをスムーズに進行することができ、竣工後の効果測定でも、社員の皆様から高い評価をいただきました。オフィスの継続的なアップデートに対して、前向きなお客様の姿勢から、今後もオフィスの持続的な発展が期待されます。

PROJECT FLOW
  • 要件整理

    お客様の経営指針に基づき、目指すべきオフィス像を具体化するために、先行して実施した大阪支社オフィス改修の調査結果を分析し、本社機能として必要な要件を整理しました。ゴールに向けた課題を明確にした上でプロジェクトを進めていきました。

  • 概念設計

    新しい働き方への変革を促進するための基盤として、部署間の交流や帰属意識の醸成、多様な働き方を支えるオフィス空間の構築をプロジェクトの核心に据えました。

  • 基本計画

    壁を最小限に抑えた開放的な空間において、5つのエリアに紐づく機能を最大化し、部門間のコミュニケーションを促進するためのゾーニングを計画しました。

  • 実施設計

    空間の開放感を維持しつつ、床材の色合いやパターンに変化を加えることで、各エリアの違いを視覚的に表現しました。また、企業アイデンティティを反映した素材やアクセントとなるデザインを随所に取り入れ、社員が親しみを感じられる空間としました。

  • コスト調整

    2つのフェーズから成る長期プロジェクトだったため、第2フェーズでは物価上昇に配慮し、予算の調整を適切に行いながら計画を進行しました。

  • 環境構築

    働き方を含めて、オフィス環境が大きく変わるプロジェクトだった為、社内承認に必要な資料作成やプレゼンテーションの準備など、スムーズなプロジェクト進行に必要なサポートを行いました。また利用中のフロアを対象としたレイアウト変更工事だったことから、荷造り・荷捌きなど、工事前後のスケジュールも含めた詳細工程を作成し、通常業務に支障がでないように工程管理に努めました。

  • 運用支援

    プロジェクト完了後には、ABWオフィスの活用法を解説する動画を制作し、社内でのオフィス運用に対する認識向上を図りました。

PROJECT DATA

Client: 栗田工業株式会社
Project: 中野本社ABWオフィスリニューアルプロジェクト
Business: ワークプレイス構築
Role: プロジェクトマネジメント / 設計・デザイン / 施工
Completion Date: 2023.12
Size: 2,550㎡ / 770坪
Location: 東京都中野区
Category: 水処理薬品・水処理装置の製造・販売、水処理装置のメンテナンス、超純水供給

CREDIT
企画立案

株式会社フロンティアコンサルティング

プロジェクトマネジメント

株式会社フロンティアコンサルティング

設計・デザイン

株式会社フロンティアコンサルティング

施工

株式会社フロンティアコンサルティング

撮影

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